JesterとしてのUX
1
近年、雑に扱われているUXという言葉がある。特にICTサービスにおいて
とはいえUXが何であるかを一人で議論し始めるほどUXについて研究が進んでいるわけではないので、 国際規格としてのISOを踏まえつつ今回のUXという言葉としていきたい
ちなみに、ISOには
a person’s perceptions and responses that result from the use or anticipated use of a product, system or service
となっている
2
上の言葉がどれほど意味があるかわからないが、UXはソフトを使った(使おうとした)結果の人間の知覚と反応らしい
もしかしたら知覚ではなく認知という可能性もあるがこだわらずに知覚としておこう
知覚と反応、「殴られたら痛かったので身をすくめた」とか「寒かったので震えた」とか思考を介在することなく生まれたものだ
雑に言ってしまえばUXは興奮と勃起だ
3
よくこのアプリのUXが良いとか悪いとか雑談する
ただ、何故良くないとか、何故悪いとかの議論は無駄だ
自分の感情にあとから理由付けをしても、自分を納得させたいからしているように感じる
また、自分で考えた理由がバイアスになって次に生まれうる感情の邪魔をする
4
「数字が良い」ならば「UXが良い」
本当だろうか
この”数字”にユーザーの知覚と反応をはかろうとしたものではなくビジネス上のKPIを使っていては
いつまでたってもユーザーが感じていることを測ることもできない
そもそもユーザーがどういう感情を持って欲しいかも考えられておらず測る気がないのかもしれない
Human Centeredではなく Business Centered
ユーザーがそもそも必要としていないものを誤魔化して押し付ける行為をUX改善と呼んでいる限り
あなた専属のUXという名の道化師はユーザーを笑わせることはない